「上場廃止」と聞いて何を思い浮かべますか?
会計士出身の私は監査法人が不適正意見を出したか?とか有価証券報告書に虚偽記載をしたか?とか、あるいは経営破綻したか?などと思い浮かべます。
上記以外にも、時価総額による上場廃止基準があります。あまりニュースにはならないネタなので聞いたことがない方も多いかと思いますが、各取引所は上場維持に必要な時価総額を定めています。東証一部・二部は6億円、マザーズとジャスダックは3億円が基準で、月間平均または月末の時価総額が基準未満になると猶予期間に入ります。9ヶ月以内に月中平均と月末がともに基準以上にならないと上場廃止となります。株価低迷が続くと該当する企業が増えるおそれがあります。
参考までに時価総額による上場廃止は現実に発生したことがありますが、過去に発生したことがないケースとして株主数・流通株式数が基準を下回る場合や売買高が基準を下回る場合などが上場廃止となります。
文責:熱田
金融庁は日本振興銀行に対して初めてペイオフを発動しました。
今回初めての出来事で、税務上の取り扱いはどうなるのか注目していましたが、どうやら何も保護されないようです...。
考えられる取り扱いは雑損控除(※1)や資産控除(※2)なのですが、現時点では以下の理由により税務上の損失としてはNGのようです。
ただ、しつこいですが今回初めての例ですので、特別な取り扱いが認められるかもしれません。
今後も注意していきたいと思っています。新たな取り扱いが認められればここで紹介いたします。
※1:雑損控除...災害又は盗難若しくは横領によって、資産について損害を受けた場合等には、一定の金額の所得控除を受けることができる(限定列挙)。
①震災、風水害、冷害、雪害、落雷などの自然現象の異変による災害
②火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害
③害虫などの生物による異常な災害
④盗難
⑤横領
詐欺や恐喝は雑損控除対象外
※2:資産損失...資産損失の必要経費算入は、所法51条 に規定されているが、定期預金のように利子所得の基因となる所得については列挙されていない。
(文責:才津)
業績回復で財務に余裕が出てきたのか、株主優待制度の新設や復活する企業が多くなってきました。株主優待ってお得な感じがしますが、どんなものかご存知ですか?
株主優待は企業から個人株主へのプレゼントです。企業が個人株主に対して利益の一部を還元する場合、あるいは企業へ投資してくれていることへの感謝のしるしとしてプレゼントとして行うものです。プレゼントの中身は個々の企業によって異なりますが、自社製品や食品、お米、割引券など様々です。某音楽会社などは株主総会後にその音楽会社所属タレントのライブなども行っていますが、これも株主優待の一つといえます。
株主優待は優待目当ての個人の安定株主を増やし、株価の維持につなげようとする企業の知恵から生まれたもので、日本独特のものです。アメリカなどは配当での還元を強く求める傾向が強いのであまり採用されていません。
我が家でも年に数回、株主優待のプレゼントが送られてきます。プレゼントってやっぱりうれしいものです。開けるときのワクワク感は歳をとっても変わらないものですね。費用(株価)対効果(株主優待)を考えて今後も、お得な株主優待を探して投資していきたいと思います。
文責:熱田
国税庁から「平成21年度の査察の概要」が発表されました。
概要によると213件の査察調査に着手し、149件を検察に告発したそうです。
告発率は71%になります。
平成21年度中に一審判決が言い渡された査察事件は、すべて有罪判決で、
実刑判決は7人だそうです。
裁判所に起訴され有罪が確定すると、懲役や罰金の刑罰が科されます。
平成22年度税制改正において脱税犯に係る法定刑の引上げが行われるなど
今後も脱税について厳しく対応していくようです。 文責:福原
9/10、日本振興銀行が破綻し現行制度下で初めてのペイオフが発動されました。
ペイオフとは金融機関が万一破綻した場合に、預金者を保護するために金融機関が加入している預金保険機構が、預金者に一定額の保険金を支払う仕組みのことです。 個人や法人など、一つの金融機関につき、一預金者元本1,000万円までの預金とその利息が保護されます。
預金の種類によって保護の範囲は異なります。当座預金など利息の付かない決済用預金は全額保護の対象ですが、普通預金や定期預金などは元本1,000万円とその利息までとなります。1,000万円を超える部分は破綻銀行の財務状況に応じて弁済されます。
最近の円高を受けて外貨預金などをしてしまった方は、外貨預金は保護の対象外ですので金額の大小に関わらず戻ってこない可能性があります。
このように預金者が被害を被る側面ばかり強調されがちですが、日本振興銀行の株を保有していた企業は「投資有価証券評価損」を計上する可能性があります。また、振興銀行から融資を受けていた企業は新たな資金調達が困難になり、資金繰りを悪化させる懸念があり今後の業績に影響を及ぼしそうです。
文責:熱田
年金払い方式の生命保険契約で相続税と所得税の二重課税問題が話題となりましたが、財務省と国税庁は損害保険会社が販売している「年金払い積立傷害保険」も二重課税があると判断しました。対象者は損害保険会社からの案内をもとに税務署で還付請求をすれば還付金が受け取れるようになります。生命保険契約と同様に10月下旬から受付が始まります。年金払い積立傷害保険とは一定期間にわたって保険料を支払うことによりけがをした場合には毎年一定額ずつ給付金が支払われる損害保険契約で最高裁で二重課税が指摘された生命保険契約と同じ仕組みの商品です。 文責:山中
クライアント様向けセミナー開催のお知らせ!
経営者が考える相続対策セミナー ~遺言編~
遺言って、相続税がかかる(関係がある)人だけのものとお考えではありませんか?ご自分の財産があるということは、その財産を残された家族が相続することになります。ですので、安心して有効活用できるように予め配慮しておくことはとても重要なのです!年齢は関係ありません。自分はまだ若いからといって後回しにするのはお勧めできません。
最近の相続対策について、今回は遺言に特化して、事例も踏まえながら代表社員・税理士の内藤と、弊社マネージャー才津がご案内いたします。
以下の内容について、わかりやすく解説いたします。
1.遺言作成時期
2.遺言があって良かった事例
~遺言とは、残された家族が困らないようにするもの~
3.遺言の書き方
~要件を満たせばどのような内容でもいいのでしょうか?~
是非ご参加いただき、今後の設計に役立てていただければと存じます。
開催日時: 平成22年10月6日(水曜)午後4時から午後6時
開催場所: 東京都中央区銀座5-11-14POSCO東京ビル4F弊社会議室
電話 03-3545-3135 FAX03-3545-2408
定 員: 15名
講 師:弊社代表社員・税理士 内藤克、マネージャー才津博昭
料 金:○顧問先様...無料 ○顧問先様のご紹介先様...3,000円
3月期決算企業の第1四半期(4月~6月)が出揃ったところで、自己資本利益率(ROE)が製造業を中心に急回復しています。当第1四半期のROEは7.1%で前年同期は0.8%でした。
ROEの算式は以下の通りです。
ROE=当期純利益 / 株主資本 ×100
上記、株主資本は一般的に貸借対照表の資本の部の合計を使います。株主資本は株主が投資したお金などです。これを使ってどれだけ利益をあげたかを表しており、簡単にいうとお金の利回りみたいなものです。
算式を見て分かるとおりROEの回復要因としては①分子である当期純利益の回復(増加)と②分母である株主資本の減少の2通りあります。
当第1四半期のROEの回復要因としては上記①の大幅なコスト削減で製造業を中心に当期純利益が増加したことと、金融危機後②の株主資本自体が減少していることです。
製造業では金融危機前から各社コスト削減には取り組んでいると思うのですが、見直してみると、まだまだ削減の余地があるというのが驚きです。
文責:熱田
民主党が打ち出した新成長戦略には法人税減税が掲げられています。
円高が急速に進んでいる中、産業界からは法人税減税の要望が次々と寄せられているようですが、消費税も上げずに法人税を下げる財源がどこにあるのか心配です。
日本の法人税は世界的にみても格段に高いと言われていますが、国際会計事務所大手のグランソントンがまとめた実効税率ランキングでも米国についで第2位となっています。以下ランキング抜粋です。
1位 米国 40.8%
2位 日本 40.7%
3位 フランス 34.4%
4位 ベルギー、ブラジル 34.0%
6位 インド 33.6%
7位 カナダ 33.0%
8位 イタリア 31.4%
9位 タイ、スペイン、フィリピン、オーストラリア 30.0%
日本は、産業政策上もうけられている租税特別措置法で税制優遇がかなり図られているため単純に税率だけでは他国と比較はできませんが、国際競争力も見地から5%程度の減税が必要とされているようです。
文責:内藤